速読英単語の使用方法を紹介!長文読解とボキャブラリーを同時に強化!
速読英単語はZ会から出版されている参考書です。
「単語の長期記憶ができない」
「共通テストの長文問題を見るとストレスが溜まる」
上のようなことで悩んでいる高校生も多いのではないでしょうか。
単語の定着と長文への耐性強化にもってこいの参考書が速読英単語です。一般的な単語帳と比較し、長文の中で単語の演習を実施するため、使い方の難しい参考書ではあるものの、この記事を読んで使い方をマスターし、共通テストなどの入試を対策していきましょう。
速読英単語はどんな参考書?
速読英単語とは、70の長文と長文内で登場する英単語についての解説が掲載されている参考書です。
- 速読英単語-中学生版
- 速読英単語-入門編
- 速読英単語-必修編
- 速読英単語-上級編
- 速読英熟語
以上の5種類のラインナップによって構成されており、自身のレベルに合ったソクタンを選択する必要があります。
速読英単語-中学生版
検定教科書や過去の高校入試などを参考に制作された速読英単語-中学生版は高校入試で必要な2,300単語が掲載されています。
中学1,2年生のまだ語彙力が不十分な段階では活用しきれない参考書ではあるものの、受験期に突入し、ある程度学校の範囲を学習し終えた中学3年生が受験対策を実施するのにもってこいの参考書です。
具体的には以下のような中学生におすすめです。
- 教科書などである程度単語の学習をしてきた中学生
- 文法や単語を学習したものの長文の得点が伸びない中学生
速読英単語を十分に使いこなすためには最低限の語彙力が必要です。なぜなら長文の後に英単語の意味の解説が掲載されているからです。
書店で速読英単語-中学生版を手に取り、7,8割程度単語の意味がわかった場合に購入を検討することをお勧めします。
また、英語の長文問題は慣れるまで高得点しづらいといった特徴があります。気軽に70題の長文演習できる速読英単語を解き終わった頃にはある程度長文に慣れることができ、入試での大幅な得点アップが期待できます。
速読英単語-入門編
速読英単語-入門編は、高校入学後すぐから使用可能な参考書です。68本の英単語の中から1,400単語を学習できます。
国公立の一次試験でセンター試験を活用していた2020年までは試験で文法や語法に関連する問題が出題されることが多かったことからNextStageやVintageなどの文法書と単語帳を掛け合わせて学習するスタイルが高得点を獲得する上での定番学習法でしたが、共通テストの場合、文法問題は出題されないことから、長文の内容を掴む練習をする重要性が格段にアップしました。
こうした状況下において、早めから長文対策を実施可能な速読英単語-入門編は有用な選択肢の1つであり、毎日1題などルール決めをし、学習を進めておくことで、いざ受験期に突入した際に他の受験生よりも1歩リードした状態で共通テストリーディング対策を開始できます。
速読英単語-必修編
速読英単語-必修編は受験対策で使用する参考書です。Z会が近年の入試問題で登場した約660万語を徹底分析し、抽出した1,900単語を一冊で学習することができ、またその派生語に関する情報も充実していることから、合計3,100単語程度を一冊で学習できます。
簡単な単語は解説が掲載されていないため、あくまである程度まで基礎固めが完了している受験生向けの参考書ではあるものの、1冊で受験で登場する単語のうち95%を暗記できることから、受験生がやり込むべき参考書の1つです。
共通テストや一般的な問題難易度の私立大学、国公立大学の場合は上級編を活用する意義が少ないことから、必修編を何周も繰り返し学習することを推奨します。
速読英単語-上級編
速読英単語-上級編はほとんどの受験生にとって学習する必要のない参考書です。それでは、どのような受験生にとって役立つ参考書なのでしょうか?
- 早稲田大学・慶應義塾大学の合格を目指す受験生
- GMARCHなど難関私立大学の合格を目指す受験生のうち、英語を得点源にしたい受験生
上に該当するような受験生に速読英単語-上級編はおすすめです。
難易度の高い参考書なので、相当英語力に自信のある学生以外、うまく取り扱うことができず、時間効率の悪い学習となってしまいます。
上記したような学生であっても学習段階によっては非効率な学習となってしまうことから、目安としては共通テスト模試で8割以上コンスタントに得点できるようになった後に導入を検討することを推奨します。
速読英熟語
入試で頻出の英熟語が1,000個収録されている速読英熟語はソクタンシリーズの中で最もオススメしたい参考書です。
多くの受験生はターゲット1900やシステム英単語などの参考書を所有しており、英単語の学習は高校1年生からスタートすることが一般的です。
みなさんの中にも、朝のST内で英単語テストが毎週のように実施されている高校に通っている方がいるのではないでしょうか。
これに対し、英熟語は教科書に登場したものを暗記する程度で専門的に学習した経験のある方は少ないと思います。
こういった背景から、熟語を専門的に学習可能な速読英熟語は非常に有用です。Z会が過去7年間の入試を分析し作成されているため、必要な英熟語が集まっており、1冊やり終える頃には長文の読みやすさが格段にアップしていること間違いなしです。
熟語について学習したい受験生はまず速読英熟語からスタートしてみてはいかがでしょうか。
ソクタンの選び方
ソクタンを選ぶ際は下の表を参考にすることをおすすめします。
種類 | ターゲット |
---|---|
速読英単語-中学編 | 高校受験生 |
速読英単語-入門編 | 高校1,2年生 |
速読英単語-必修編 | 大学受験生 |
速読英単語-上級編 | 難関大学志望の受験生 |
速読英熟語 | 大学受験生(おすすめ) |
ソクタンシリーズを使用するメリット
長文で英単語を学習する速読英単語シリーズ。
一風変わったこの参考書を使用することにどのようなメリットがあるのでしょうか。
必要十分な語彙を獲得できる
速読英単語シリーズは、受験に特化した教材です。高校、大学入試について分析し作成されていることから必要な知識をダイレクトに吸収できます。
一般的に共通テストに必要な英単語は4,000~5,000単語と言われています。ソクタンシリーズには概ね2,000単語ずつ英単語が収録されており、中学、入門、必修を学習するだけで必要十分な語彙力を獲得できます。
ストーリー仕立てで学習でき、長期記憶につながりやすい
1点、記事を読んでいる方に聞きたいことがあります。
あなたが英単語帳を始めて使用したのはいつでしょうか。
高校入学後初めて使用した方が多いのではないでしょうか。
塾で生徒に質問したところ、多くの生徒が中学生の間は教科書などの教材で英単語について学習をし、高校生になってから始めて単語帳の使用したと回答しました。
中学校の授業は、テキストに掲載されているストーリーをベースに単語について学習します。内容とセットで単語を学習するため忘れづらく、長期的に記憶を維持しやすいといった特徴があります。そのため受験期に突入した際も必要十分な語彙がある状態の中学生が多く、学習に単語帳を組み込む必要がない場合が一般的です。。
これに対し、英単語帳を使用した学習には、単語の意味と綴りをインプットするだけの作業であることから、忘れてしまった場合に思い出す手段がなく、短期的な記憶になってしまう可能性が高いといった特徴があります。
速読英単語は教科書に近いワークであり、繰り返し読み込むことで内容とセットで暗記でき、長期的に脳に残りやすい知識を獲得しやすいです。
ソクタンシリーズの使用方法
速読英単語は単語の解説の前に長文があることから、やりづらさを感じる可能性が高い参考書です。慣れるまでは我慢する必要がありますが、読み込むことで英単語に対する耐性を獲得でき、また読解力を大幅に向上させることが可能です。
まだ、速読英単語を学習したことのない方や速読英単語を買った経験はあるものの使い方がよくわからなかった方は以下のやり方を参考にしてみてはいかがでしょうか。
Step1.長文を時間内に読み切る
速読英単語には制限時間が記載されています。
本格的に受験勉強をした経験のない方には早すぎる時間設定ですが、必ず守って読み切ることを徹底しましょう。素早く読み進める上で、関係代名詞や分詞を後ろから前に戻る形で和訳したり、形容詞や副詞が何を修飾しているか意識することは必要ありません。
名詞と動詞を重視しながらそれぞれの単語の意味を思い浮かべ、読み進めながら日本語を構成する練習をしましょう。
Step2.名詞の意味を確認する
長文で登場した単語について確認します。
単語の意味を確認した上で、長文に戻り、英文と和訳を照らし合わせながら精読します。速読英単語に掲載されている文章の多くは親しみの持ちやすい内容となっていることから、単語とその意味だけでなく文章の内容も一緒に楽しむことを心がけることが重要です。
内容とセットで単語を暗記することで、長期記憶に繋げられます。
Step3.リスニングなど様々な手法で長文を楽しむ
速読英単語は単語帳ではあるものの、単語演習だけで終わらせることが勿体無い教材です。
例えば、ページ右上のQRコードを読み取ることでリスニングの練習を実施可能です。またページごとにサマリーを作成するなど長文読解の練習を実施することも効果的です。
同じ文章を同じ読み方で学習するのではなく、様々な手法で学習することで総合的な英語力強化につながります。
まとめ
速読英単語は使い方次第で英語力を格段にアップさせられる優れた参考書です。
単語や文法について、ある程度学習を進めたにも関わらず、なかなか英語リーディングの点数が伸びない方は1度購入を検討してみてはいかがでしょうか。